PC間の関係の構築

キャラクタの関係の構築ができないTRPGプレイヤーは多いんじゃ無かろうか。ハンドアウトで「親友」とか「ライバル」とかテンプレートを付けられれば何とかなる。けれどもそういうのが存在しないPC間になるとビジネスライクな淡泊なものしかできなかったりとか、とりあえず友人といって顔見知り以上にならなかったりとか。お座なりにされることが多い気がする。PC間の関係はシナリオのクリアには大して関わらないってのもあるけれど。でも、そこを構築しなかったらセッション後に残るものってひどく減ってしまうと思う。このキャラクタ達でもう一度卓を囲みたい、そう思えるようなセッションというのはPC間の関係が深くなっているものだ。

GM側の注意

特にセッション時間が限られているような環境では、GM側がPC間の関係を構築する時間をPLに与えなければ関係は深まりようもない。GMはそのための時間というものをセッションに織り込むべきだ。シナリオ作るときに時間めいっぱいに詰め込むのはGMとしてはサービスのつもりかも知れないが余計なお世話にしかならない。
このことは自戒を込めて書いておく。

関係の構築

キャラクタ同士の関係を作るのに必要なものは一体なんだろうか。
それはキャラクタがキャラクタをどう思うか、っていうことだ。それがあって初めてキャラクタが他のキャラクタに対して行うアプローチが決定し、そしてそれに対する相手のリアクションを引き出すことができる。
つまり、キャラクタの視点から他のキャラクタを評価するというのがまず一つ。そして相手のキャラクタの目を惹くアプローチ。この二つがあればキャラクタ間の関係の構築は容易になる。
キャラクタの視点から他のキャラクタを評価する、と書くと小難しいけど要するに好き嫌いを決めると言うこと。これはプレイヤーの好き嫌いとは関係ない。完全に関係ないってことは有り得ないけれど分けて考える。
たとえば、自分のPCから見てあのキャラクタの見た目は好き、でもヘビースモーカーな所は嫌いで、頼りになるところは好きで、全体としても好き。でも実際のプレイヤーはヘビースモーカーだったり、とか。
で、好き嫌いを感じるだけでは関係はできない。相手の目を惹くアプローチとは、相手にその好き嫌いを伝えるかということだ。
たとえばさっきの例の続きで言うと、悪印象は持っていないけれどヘビースモーカーな所は嫌いだと相手のキャラクタに伝えたとしよう。相手はどのような反応を返すだろうか? 自分のPCの前ではタバコを控えるようになるかもしれない、それを知っても態度を変えないかもしれない、逆に嫌がらせに煙を吹きかけるかも知れない。いろんなパターンが考えられる。どうなるかは分からないけれど何かは変わる、それが関係だ。
これはキャラクタの目を通して、他のキャラクタに与えられた設定を再発見することでもある。これによって相手プレーヤも自覚していなかった設定が形になるかも知れないし、相手の設定を活かす場を作ることに繋がる。
他人のキャラクタに踏み込むことを失礼だと考える人もいるけれど、気を付ければ互いにメリットを享受できると思うのだけれどなぁ。

とまとまらないまま締めておく。