「彼女は戦争妖精」を肴にラノベイラストについてうだうだと

「彼女と戦争妖精」の5は良いです。
中身に関しては、ぱらぱらめくっているだけで幸せになれるくらいには気に入っていて、好きに理屈を付けようがないくらいで語ることもなく。自分にとっては強烈な印象はないのに何度でも読み返せるくらいにしっくり来てるシリーズです。

で、何がいいかというと、それは表紙。フルーツパンチさんはどちらかといえば線の粗い絵を描く人で、その分塗りなどの雰囲気で見せるタイプのイラストレーターです。けれども今回の表紙はその辺りの粗がきれいに落とされていて、花やら椅子やら謎の熊のぬいぐるみやらといった小物が贅沢に並んだ表紙に主人公の伊織とクリスが配置されています。二人は小物の山に埋もれそうに見えて、確かな存在感を持って表紙にいます。カラー口絵と比べて明らかに違う気合いの入りよう。そしてその両側に配された「彼女は戦争妖精」のタイトルロゴと合わせてきっちり決まっています。
最近のラノベの主流は白背景にキャラクターを大きく置いて、その脇にデフォルメキャラを散らすようなタイプが主流ですけど、そんな中に並べたときにキャラが少々小さくとも、間違いなく映える出来なんですよね。
「D-breaker」はスルーしてしまっているんですけれど、表紙を見るたびに目をとめてしまうので、フルーツパンチさんは今のラノベ棚で強い人なんだろうと思います。

そういえば最近オルキヌスが完結したとかで惜しまれてるのを耳にしました。タイトルに聞き覚えはなかったんですが、もしかして戸部淑さんが挿絵してたやつかなぁと思っていたんですが、今日たまたま本屋で確認しました。戸部淑さんはどうも埋もれてしまう絵のような気がします。流行の絵柄では明らかにない上に、だからといって並べたときに目立たない。お留守バンシーもいい作品でしたけれど、残念なことに打ち切られてしまいました。
そういえば小河正岳さんて今は……ウェスタディアの双星書いてたのか。

今日、本屋でたまたま異識さんの4コマ「あっちこっち」を見つけて買ってしまいました。異識さんは「ゴミ箱から失礼いたします」で挿絵をされてる人です。「ゴミ箱から失礼いたします」は気に入りつつも2巻はスルーしたんですが、今日「あっちこっち」を衝動買いしたことで気に入ったのはイラストによる部分が大きかったのだと実感しました。ちょっととぼけた感じの吹き出し遣いがいい味出していて、貴重な三白眼属性持ちの方だと確認。続きも買ってしまいそうです。